那須野 公人 氏(会報第28号)

那須野と申します。私は慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程で、東アジア経営学会国際連合の実質的な創設者である野口祐先生にご指導いただきました。その後、野口先生が郷里栃木県の作新学院から協力依頼を受けて、カリキュラム作成やスタッフ募集の中核を担った、作新学院大学(経営学部)へ行かないかと声をかけていただき、平成元年創設の同大学へ赴任しました。作新学院大学のカリキュラムは、当時野口先生が関心をもっていた AI を強く意識したものとなっており、野口先生が「MIT を超えるカリキュラムができた」とおっしゃっていたことが強く記憶に残っています。
博士課程では、博識な野口先生に一方的にご指導を受けているように感じていましたが、実は野口先生も我々から刺激を受けまた自らが学ぶために、多様な学生を受け入れていたのではないかと考えるようになりました。当時博士課程の野口ゼミには、慶應でも例外的に多様な人材が集まっていたように思います。そのような多様な人材との交流を重視する発想が、東アジア経営学会国際連合の創設にまでつながったのではないかと感じております。
私も、産業部会を通じて、同連合のさらなる発展のために、何らかの貢献をさせていただければと考えております。

(作新学院大学名誉教授・客員教授)